目次
長座体前屈とは
地面に足を伸ばして座り、手を伸ばしどこまで体を前屈させることができるかという体の柔軟性を計測する種目です。
基本のルール・やり方・方法
やり方・方法
地面に足を伸ばして座ります。この時、背中は壁にもたれかかります。足は、コピー用紙の箱やダンボールで作成された計測機の間に入れます。そして、両手をまっすぐに伸ばし、計測機の厚紙の上に置き、手前に引いておきます。この姿勢を初期姿勢と呼びます。
この初期姿勢から体を前屈させて、この厚紙を移動させた距離を記録として計測します。
ルール
- 両足はしっかりと伸ばし、曲げないようにしましょう。
- 体で勢いをつけてやるのではなく、しっかりと伸ばしましょう。
- 計測機の厚紙から手を離すのは、これ以上前屈ができないという位置まで伸ばしきった時に行います。
長座体前屈の記録
中学生の平均記録
男子
1年:40cm
2年:43cm
3年:47cm
女子
1年: 43cm
2年: 46cm
3年: 48cm
高校生の平均記録
男子
1年: 47cm
2年: 49cm
3年: 50cm
女子
1年: 47cm
2年: 47cm
3年: 48cm
記録を伸ばすコツ・テクニック・ポイント・裏ワザ
測定前にストレッチをする
長座体前屈は立位体前屈と同様に、主に足の裏側の筋肉を伸ばす種目です。関連部位は、しっかりとストレッチしておきましょう。
長座体前屈は、50m走や走り幅跳びなどと違い、体の反動を用いて行う種目ではありません。そのため、動的ストレッチではなく、静的ストレッチを行いましょう。静的ストレッチは、単にストレッチと呼ばれるものです。
例えば、足を伸ばして立ち、膝を曲げないようにしながら、両手で足のつま先をタッチした姿勢を30秒維持するなどといったストレッチです。
太ももの裏やふくらはぎをしっかりと伸ばしておきましょう。
息を吐く
前屈を行う際は、息を止めたり吸い込んだりせずに、息を吐きながら行いましょう。「フー」と音を出しながら、行うと効果的です。
呼吸をちゃんと行うと筋肉に酸素がしっかりいきわたり、最高のパフォーマンスをすることができます。
まずはこれだけは押さえておきましょう。
股関節から曲げるイメージで行う
大半の人は、何も言われないと太ももを伸ばすイメージで、長座体前屈を行ってしまいます。意識を変え、股関節から体を曲げるイメージで行ってみましょう。これができるだけでも記録は、伸びます。
このイメージがつかめているかどうかを判断するには、何もイメージしていない状態で行った場合と股関節から曲げることをイメージしながら行った場合を比べて、太ももとお腹の位置がどう違っているかを見て下さい。
お腹の位置がより太ももに近くなっていれば、良いイメージで行えている証拠です。
計測の直前に1分間以上前屈をする
長座体前屈で、記録を出すには、計測の直前に十分な時間(1分間以上)をかけて体を伸ばすことです。記録に直結させるという意味でも、実際に長座体前屈の姿勢で体を伸ばすのが良いでしょう。
体を伸ばすときは、力を入れて「伸ばそう伸ばそう」とするのではなく、力を抜いてゆっくり徐々に伸ばすイメージで行いましょう。
体が痛みを感じるところまで伸ばすのではなく、心地よい範囲で伸ばすようにしましょう。痛みを感じるまで行ってしまうと怪我につながる可能性があります。
練習方法・トレーニング・鍛え方
風呂上りストレッチ(家でできる練習方法・トレーニング)
お風呂上りは、筋肉があたたまっているので、ストレッチを行うには、ベストのタイミングです。
やり方はこのようにやるといいでしょう。
「長座体前屈の姿勢を行う。前屈する際には、息を吐きながら力を抜いて行う。痛みを感じない範囲で行う。」
このトレーニングは、筋肉の柔軟性を向上させることと、前屈時の体の使い方を覚えるために行います。
筋肉の柔軟性を向上させることに関しては、痛みを感じない範囲で限界まで伸ばし、長時間その状態を保つことで、徐々に向上していきます。継続することが大切なので、毎日のお風呂上りの日課にしてみましょう。
前屈時の体の使い方に関しては、股関節から曲げるということがポイントです。体の柔軟性が低い人は、股関節から曲げる意識を持たないで行うと、太ももの裏でも特に膝に近い部分に張りを強く感じると思います。
うまく股関節から曲げるということができるようになると、その強い張りを感じる位置が、膝裏の近くから、もっとお尻に近い部分に移ることを感じると思います。
そのような状態になっていれば、体の使い方は、上手になっているということなので安心して取り組んでください。
メニュー 30秒 × 3セット、60秒 × 1セット
姿勢を良くする
長座体前屈のトレーニングで何故姿勢をよくするというメニューがあるのだろうと疑問に思う人もいるかもしれません。
実は、体の柔軟性が低いことの大きな原因は姿勢が悪いことです。一日の数分をストレッチトレーニングに使ってもそれ以外の時間を悪い姿勢で過ごしてしまえば、トレーニングの効果が半減してしまいます。
また、姿勢が悪いと筋肉が常に緊張した状態になるので、柔軟性は低くなるばかりです。姿勢をよくして日々を過ごしましょう。
悪い姿勢として良く見かけるのは、猫背です。猫背の人は、意識しないと常に猫背の状態になってしまいます。常に姿勢を意識し、気がついたら姿勢を直すということをおこなっていきましょう。
最後に一言!
長座体前屈は、体の硬い人には、苦痛な種目だと思います。体の柔軟性はすぐに向上するものではないので、継続してトレーニングを行い良い結果を出しましょう。